ブレーキが少しずつ減る
臭化物イオンが臭素酸に消費されていく。臭化物イオンがある間は、自己触媒の反応は抑えられている。
水飲み鳥:頭が冷えて、胴体の液が少しずつ首を上がる
かき混ぜたビーカーの液が赤と青を行き来し、かき混ぜないシャーレには波が広がる。仕組みは水飲み鳥と同じで、「ゆっくり溜まる → しきい値で一気に変わる → リセット」の繰り返しです。
臭化物イオンが臭素酸に消費されていく。臭化物イオンがある間は、自己触媒の反応は抑えられている。
水飲み鳥:頭が冷えて、胴体の液が少しずつ首を上がる
臭化物イオンが一定量を切った瞬間、亜臭素酸が爆発的に自己増殖し、触媒の金属イオンが酸化される。
水飲み鳥:重心が前に越えた瞬間、カクンと倒れる
酸化された触媒が有機酸と反応して元に戻る。このとき臭化物イオンが放出され、ブレーキが掛かり直す。
水飲み鳥:倒れると中の気体が通じ、液が胴体に戻って起き上がる
硫酸で酸性にした水に、臭素酸ナトリウム(燃料)、マロン酸(有機酸の燃料)、触媒のセリウムイオンを溶かす。色を見やすくする時は、触媒の代わりにフェロイン(鉄の錯体)を使う。主役は亜臭素酸 HBrO2 で、①②③はそれぞれ下の反応のまとまりに当たる。
亜臭素酸 HBrO2 は、①の2つ目の反応(臭化物イオンに消費される)と、②の1つ目の反応(燃料と反応して増える)の両方に使われる。どちらが速いかは次の比べっこで決まる。
臭化物イオンが多い間は左が勝って、亜臭素酸は増えられない。臭化物イオンが [Br−]crit = (k5/k2)[BrO3−] を下回った瞬間に右が勝って、②の爆発が始まる。FKN の見積もりでは、この境目は臭素酸の濃度の数十万分の1程度しかない。
X = HBrO2、Y = Br−、Z = Ce4+、A = BrO3−、B = 有機酸、P = HOBr などの生成物。次のグラフはこの5つの反応を計算したもの。
シャーレをタップすると、その場所で反応が始まる。2か所をタップすると、ぶつかった波が消えるのが見える。「らせん波を作る」は、半分で切れた波と、その後ろの不応期の帯を置いた状態から始まる。「ゆっくり再生」にすると、端が巻き込む様子を追える。
a. 途中で切れた波。上へ進み、すぐ後ろ(薄い帯)は不応期で発火できない。
b. 端の先は休んでいる液なので、波は横にも広がる。真後ろの不応期には入れないので、端は不応期の帯のふちに沿って巻き込む。
c. 端が1周して戻る頃には、最初に通った場所の不応期が明けている。端はぐるぐる回り続け、外側の波は外へ進み続けるので、らせんになる。
振り子が行き過ぎるのは、動く物体に勢い(慣性)が残るから。化学反応の速さは「今の濃度」だけで決まり、慣性がないので、平衡のすぐ近くでは行ったり来たりせずに止まる。BZ反応は慣性の代わりに燃料の流れで揺れている。だから振り子のように揺れが減衰していくのではなく、燃料がある限り同じ振幅で続く(リミットサイクル)。